吟遊詩人-サブED③『数十年ぶりの故郷』
その後の吟遊詩人は、故郷へ帰るために北米大陸を歩き回っていた。
彼の持っている部分的な地図は、故郷周辺の東海岸はわかるようになっているが
そこに行くまでの道のりが虫食い状態になっており、中々たどり着けなかった。
「たしかこの道をこうしてきたはずだったが…あった、ここだ。」
吟遊詩人はやっとの思いで故郷へ帰って来ることができた。
しかし、地図が完全なら1年で帰って来ることができる道のりを、
地図が欠けてしまっていたおかげで数十年の年月を費やしてしまった。
服がボロボロになりヒゲが伸び切った彼が街へ帰っても、あまり歓迎はされなかった。
「あんた誰?」
「俺だよ、エウダモスだよ。」
「ああ、あの数十年前に出て行った坊やかい。よく帰ってきたねえ」
老婆に迎え入れられた。自分の事を覚えている人は少なく、神父はすでに亡くなっていた。
街も以前より寂しくなってしまったがまだお知り合いはいる。彼は短い余生をここで過ごした。
吟遊詩人エンド:①君の想いと共に / ②すまない、そしてありがとう / ③君はどこへ行った? / ④孤独の詩人 /
サブ①帰る故郷がある / サブ②故郷に帰れぬ男 / サブ③数十年ぶりの故郷 / サブ④故郷を捜し求めて
少女エンド :①第二の悲劇 / ②情けない父 / ③義父 / ④もういない父を捜す旅の続き /
???エンド :①この嘘はあの世まで / ②本当の再会 / ③これでよかったのだろうか / ④災難の終わり /
料理人エンド :①2900年ぶりの祖国 / ②どうせなら賑やかに / ③悪魔の料理人 / ④罪の償い / ⑤譲ってもらえた願い /
⑥救いの死 / ⑦この世の地獄からあの世の地獄 / ⑧人類の最期を看取る女神 / ⑨料理人レティシアの人生 /
⑩語られぬ死 / ⑪近づく死 / ⑫夜伽 / ⑬葬送式 / ⑭余生 / ⑮来客の少ない店のその後 /
⑯チョコレート専門店開業! / ⑰いつもの日常 / ⑱ただ人を待つ
画家エンド :①詩吟と絵画 / ②画家の人生の始まり / ③家族だった料理人 / ④2人の画家 /
⑤幸せ涙 / ⑥本性を露わにした料理人 / ⑦永遠を生きる2人 / ⑧伝染する画家の概念/⑨幸せな老後
投票放棄エンド:①誰も知らない流浪人たちのその後 / ②いつかまた会える時まで / ③復讐なんて似合わない /