吟遊詩人-ED①『君の想いと共に』
吟遊詩人はセントラルシティを去った。
親友を失った彼の背中はとても寂しそうに見えた。
この地に別れを告げる彼は、黄昏時のセントラルシティを見てつい見惚れていた。
「なんといい景色だ…キミと初めて会った時も、このような満天の良い夜空だったな。」
景色を見ていると、彼は音楽家と積み上げてきた思い出を脳裏に浮かべた。
故郷カナダでライブをした時の思い出。
フロリダで暮らしていた親子に詩を送った思い出。
食料争いで揉めた時の思い出。
音楽の方向性不一致で大喧嘩した時の思い出。
どれもかけがえのない良い出来事だった。
それが明日から無いなんて、とてもじゃないが考えられない。
彼の事は詳しく知らなかった。しかしそんなミステリアスな部分に惹かれたのかも、
「明日からどうして生きて行こうか。何をしていこうか。」
吟遊詩人は、寂しげな表情から変わる事はなかった。
その後の彼は退廃世界の荒野を1人歩き続けて、時折休憩した。
彼が木陰に休んで物思いにふけているところ、音楽家のバイオリンが目に入った。
落ち込んでいても何も変わらないのでバイオリンを奏でる事にした。
周囲の草原一帯に綺麗な音色が流れる。
「こんないい楽器を…キミは器用にこなしていたんだな。」
吟遊詩人はバイオリンを弾き続けた。彼の気持ちの整理がつくまで。
バイオリンを弾いていると、音楽家がいつも言っていた事を思い出した。
『世界を賑やかにしていかなきゃな。』
今では彼が言っていた事に本当に共感できる。
残り少ない世界の人々、皆楽しんで生きて行かないと。
やがて、奏でるのをやめて立ち上がる。
夕日を眺める彼は何か決心づいた表情をしていた。
その後の彼は、2人分の特技を兼ねた"吟遊音楽家"に名を変えた。
今日も彼は世界を賑やかにするため、各地を歩き回った。
吟遊詩人のその後の人生は、「破れた地図」の取得状況によって変わります。
吟遊詩人は破れた地図の左側・右側を持っている。 ⇒ サブED①「帰る故郷がある」
吟遊詩人は破れた地図の左側のみを持っている。 ⇒ サブED②「故郷に帰れぬ男」
吟遊詩人は破れた地図の右側のみを持っている。 ⇒ サブED③「数十年ぶりの故郷」
吟遊詩人は破れた地図を何一つ持っていない。 ⇒ サブED④「故郷を捜し求めて」
吟遊詩人エンド:①君の想いと共に / ②すまない、そしてありがとう / ③君はどこへ行った? / ④孤独の詩人 /
サブ①帰る故郷がある / サブ②故郷に帰れぬ男 / サブ③数十年ぶりの故郷 / サブ④故郷を捜し求めて
少女エンド :①第二の悲劇 / ②情けない父 / ③義父 / ④もういない父を捜す旅の続き /
???エンド :①この嘘はあの世まで / ②本当の再会 / ③これでよかったのだろうか / ④災難の終わり /
料理人エンド :①2900年ぶりの祖国 / ②どうせなら賑やかに / ③悪魔の料理人 / ④罪の償い / ⑤譲ってもらえた願い /
⑥救いの死 / ⑦この世の地獄からあの世の地獄 / ⑧人類の最期を看取る女神 / ⑨料理人レティシアの人生 /
⑩語られぬ死 / ⑪近づく死 / ⑫夜伽 / ⑬葬送式 / ⑭余生 / ⑮来客の少ない店のその後 /
⑯チョコレート専門店開業! / ⑰いつもの日常 / ⑱ただ人を待つ
画家エンド :①詩吟と絵画 / ②画家の人生の始まり / ③家族だった料理人 / ④2人の画家 /
⑤幸せ涙 / ⑥本性を露わにした料理人 / ⑦永遠を生きる2人 / ⑧伝染する画家の概念/⑨幸せな老後
投票放棄エンド:①誰も知らない流浪人たちのその後 / ②いつかまた会える時まで / ③復讐なんて似合わない /