画家-ED⑥『本性を露わにした料理人』
画家は最後のお願いを料理人にして了承を得た。
街を出て行く事になった暗い様子の画家と、神妙な顔つきをする料理人。
2人は数年暮らしたセントラルシティに別れを告げて
次の大地へと旅立ったのだ。
セントラルシティを離れてからの2人の関係はぎこちなくなっていた。
画家がレティシアを常に気にしている素振りがあり、レティシアは普段より動きが鈍くなっていた。
すぐ隣にいるのに、崖の向こう側にいるような距離感の遠さを認識するようになる。
ある日の事、ふと物音がしたため起床すると、自分のシャツが脱がされ半裸になっており、
近くにいたレティシアは手術道具を握りしめていた。
「何をするんだ?!」そうレティシアに問いかけると、
「ごめん、許してリッキー…」と悲しそうな表情で答えた。
「まさか音楽家を殺したのはレティシアなのか!?」そう聞くとレティシアは特に否定もしなかった。
今になって確信に変わった。音楽家を殺したのはレティシアだと。…俺も殺すのか?
抵抗するが物凄い力で身体を押さえつけられている。ありえない、これは人間の力なのか!?
「…レティシア、君は何者なんだ。」再び質問した。そうすると
「人間だよ。地球上で最後の1人になる予定だった。でも君を含めて2人になる。ごめん、ごめん。」と返される。
地球上で最後だって?ああ…あの古い写真の人物は…返事する前に麻酔薬で無理やり眠らされて会話は途切れた。
吟遊詩人エンド:①君の想いと共に / ②すまない、そしてありがとう / ③君はどこへ行った? / ④孤独の詩人 /
サブ①帰る故郷がある / サブ②故郷に帰れぬ男 / サブ③数十年ぶりの故郷 / サブ④故郷を捜し求めて
少女エンド :①第二の悲劇 / ②情けない父 / ③義父 / ④もういない父を捜す旅の続き /
???エンド :①この嘘はあの世まで / ②本当の再会 / ③これでよかったのだろうか / ④災難の終わり /
料理人エンド :①2900年ぶりの祖国 / ②どうせなら賑やかに / ③悪魔の料理人 / ④罪の償い / ⑤譲ってもらえた願い /
⑥救いの死 / ⑦この世の地獄からあの世の地獄 / ⑧人類の最期を看取る女神 / ⑨料理人レティシアの人生 /
⑩語られぬ死 / ⑪近づく死 / ⑫夜伽 / ⑬葬送式 / ⑭余生 / ⑮来客の少ない店のその後 /
⑯チョコレート専門店開業! / ⑰いつもの日常 / ⑱ただ人を待つ
画家エンド :①詩吟と絵画 / ②画家の人生の始まり / ③家族だった料理人 / ④2人の画家 /
⑤幸せ涙 / ⑥本性を露わにした料理人 / ⑦永遠を生きる2人 / ⑧伝染する画家の概念/⑨幸せな老後
投票放棄エンド:①誰も知らない流浪人たちのその後 / ②いつかまた会える時まで / ③復讐なんて似合わない /