料理人は「最後の会話」が終わった後に

落ち着いた様子でどこかに消えて行った。

​

「あれ？レティシアどこに行ったんだ？」画家が叫んだ。

どこかに行った料理人を心配に思う画家が疑問を浮かべながら

セントラルシティ内を捜すが、彼女の姿は見当たらない。

料理人は画家に見つからぬ様に、店から遠く遠くへと

離れて行き、とある場所へとたどり着いた。

​そこで彼女は大きなため息をついて、ゆっくり座り何か決心した。

それは、この『身体を元通りに治癒する特効薬』の存在だ。

これは彼女の身体を健常な状態に戻す薬。いずれ死ぬ事になるが…

　いや、不老不死である事に苦しめられたのだから、

　もう後にはひけないだろう。

​　彼女は瓶のコルクを外して、中身を飲み干した。